以下にまず日本整形外科学会による一般的に知られている説明を示し、次に当院の見解(10年以上施術をしてきた真実)をご説明します。
日本整形外科学会による説明
- 症状
- 脛骨結節(お皿の下の骨)が徐々に突出してきて、痛がります。時には、赤く腫れたり、熱を持ったりします。休んでいると痛みが無くなりますが、スポーツを始めると痛みが再発します。発育期のスポーツ少年に起こりやすいのが特徴です。
- 原因と病態
- 10~15歳の成長期の子供が、跳躍やボールをけるスポーツをし過ぎると、発生します。
大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の力は、膝蓋骨を経由して膝を伸展させる力として働きます。膝を伸ばす力の繰り返しにより、大腿四頭筋が膝蓋腱付着部を介して脛骨結節を牽引するために、脛骨結節の成長線に過剰な負荷がかかり成長軟骨部が剥離することで生じます。
この時期は急激に骨が軟骨から成長する時期です。 - 診断
- 診断は特徴的な上記症状と同部の圧痛や隆起である程度可能ですが、X線(レントゲン)検査を行うことで確定します。
- 予防と治療
- 成長期の一過性の病気で、成長が終了すると、多くは治癒します。この時期はスポーツを控えることが大切です。
上記の症状を強くさせないためには、大腿四頭筋のストレッチングやアイスマッサージなどを行い、痛みが強いときのみ、内服や湿布をします。
痛みがなくなればスポーツは可能です。
発症後3~6ヵ月はスポーツをすると症状が強くなるので、スポーツ前後に上記ストレッチングやアイスマッサージ、ベルトの装着などをした上でのスポーツすることをお勧めします。※日本整形外科学会HP参照
当院の見解
- 成長は誘因にすぎない
- この障害に関して、施術をしていくと痛みが取れます。上の方に「3ヶ月~6か月」や「成長が止まると痛みもでなくなる」と書いてあります。しかし、施術をするとこれらの定義より、はるかに早く良くなるのです。なぜでしょうか? 簡単です。成長やスポーツのし過ぎは一誘因にはなっても、決定要因ではないのです。
- 決定要因とは
- そうだとすると、決定要因は何かということになりますが、それはバランスの崩れに他なりません。基礎にバランスの崩れがあります。これは大人でも子供でも存在します。その基礎的要因があって、使い過ぎたりすると痛みが出てくるのです。
- 治療方法
- 施術はバランスの崩れをよく調べて、その崩れを修正していきます。感覚かもしれませんし、筋肉かもしれませんし、体の歪みかもしれませんが、とにかく存在するバランスの崩れを修正します。
ところが、ベルトやサポーターなどの装具をつける治療法が一般的となっていますが、代償も大きく、根本的なバランスの獲得をせずにごまかしているだけなので、悲しいかな痛みは取れにくいのが現状です。ですので、ごまかさずに自分の体が正常な動きになるように調整する方法が一番だと思われます。 - 治癒への期間
- 治癒の期間は人それぞれです。当然のことですが、平均はあります。おおよそ1か月で練習に復帰でき、3ヶ月も経てば痛みがなかったころと同じようなレベルまで回復するのです。