オスグッド・成長痛 症例 M.Y.様
年齢 13歳
主訴 膝の痛み、オスグッド、成長痛
当院へ来られた経緯
M様は膝の痛みで悩み、病院に行きました。病院の先生からは「休めば治る」と言われたけれど、休んでも痛みは消えませんでした。どうやったらこの痛みがなくなるのか。最初は不安いっぱいの顔で待合室に入って来られました。
実は、前にもジャンパー膝という診断名で膝を痛めたことがあり、サポーターで痛みを抑えながら部活をしていたことがありました。しかし、また膝が痛くなり、ジャンパー膝の時と同じようにサポーターをしてみましたが、痛みは消えなかったので整形外科に行かれたそうです。
そこでレントゲン検査をすると膝の下、スネの骨の上部(専門的には脛骨粗面)の辺りで剥離骨折が生じていました。骨折といっても、ボキッと折ったり、バキッと骨が剥がされた訳ではありません。太ももの大きな筋肉の力でスネの骨を徐々に、少しずつ引きはがしたような骨折です。
ただ、さすがに骨折をしていたので、休まないと治らないと言われ、仕方なく諦めかけたところでした。しかし、お母さんがホームページを見つけ最後の頼みの綱として一緒に来院してきたのです。
初診時の状態
最初はしゃがむ動作が不可能な状態でした。しゃがもうとすると、膝が90°くらいまで曲がろうとしたところで痛みが出てそれ以上曲げることは無理でした。もちろん走ったりすると膝に激痛が生じ、大好きなクラブ活動の野球にはほとんど参加できていない状態でした。運動時はサポーターをしていましたがほとんど変化がなく、2週間ぐらい休みまた練習を再開すると再び痛みが出てきて、結局何も変わらなかったそうです。
仰臥位にて患肢膝ROMはアクティブで屈曲100°程度しか曲がりません。これは痛みにより筋肉に過緊張が発生して、それ以上曲げることができないのです。もちろん剥離している場所に痛みが出るので、牽引による剥離を助長しているのでしょう。
脛骨粗面に圧痛は顕著にあります。熱感も少しありました。炎症が生じています。
経過
まず初回の治療で膝が下まで曲げれらるようになりました。しかし、これではまだ治ったとは言えません。患部に炎症がある限り、牽引ストレスを与えると、また炎症が起こるからです。
練習はすぐに再開してもらい、最初のうちは当院で考案したオスグッドの膝に負担をかけないテーピングを巻きながら走っていただきました。平行して自宅でのケアを徹底的にやっていただいた結果、3回の治療で全く痛みがなくなりました。期間にすると1ヶ月以内で完治しました。
考察
オスグッド・成長痛で膝が痛い場合、太ももの筋肉が引っ張り過ぎて痛くなっているという説明を、インターネットをはじめ病院、整形、整骨院などでお受けになる方はたくさんいらっしゃいます。
これが間違っているとは言いません。しかし、正解だとも言い難いのです。
なぜそこまで膝下の骨を引っ張るのか、その説明がなされていません。そして、炎症があるにも関わらず、初回の治療で膝が屈曲できるようになるのは、剥離骨折だから、炎症だから、という理由では説明できません。
なぜ、膝下の場所に牽引力が集中したのか、これを解明しなければ治療できません。「使いすぎ」「成長段階でバランスが悪い」というのは簡単ですが、答えになっていません。
当院は、一人一人に合った体のバランスがあり、そのバランスの崩れがオスグッドや成長痛と言われる病態を引き起こしていると考えています。そもそも、股関節、足関節、膝関節など、それぞれが担う関節の働きがあります。オスグッドなどに罹患する子供たちは、これらのバランスがおかしくなっているのです。そのバランスを整えることが一番の治療と考えております。
※ 当院の施術効果には個人差があります。
受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
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