当院のあたり前03

 痛いところは原因ではなく「結果」です。なぜそこに痛みがあるのか、なぜそこが損傷しているのか、なぜそこが硬くなるのか、なぜそこにストレスがかかるのか。症状は「結果」であり、原因は別のところにあるのです。基本的に「原因」は目に見えません。鏡の前に立ち、あなたが傾いていたとして、その傾きは「結果」であり、「原因」ではありません。また、「同病異治」という言葉があります。おひとりおひとりお身体は違います。同じ症状に見えても、治療法は違うことがあります。表面に出てきている症状にだけ振り回されることはありません。

結果(症状)に対してばかりでは治らない

 

硬い筋にマッサージ
筋肉が硬いからと言って、マッサージをするのは、当然その場しのぎの方法です。揉まれた後はスッキリしたり、楽になった感じがありますが、原因が別のところにあるので、また凝ってきます。原因がはっきりしていて、もうその原因はどうしようもないというのであれば、付け焼刃的な処置であるマッサージでも仕方ないのですが、本来は揉んだり叩いたりすることなど、人間の体には必要ないのです。電気を当てるのも同じです。周波数が神経の不応期を超えると、麻酔効果が生じて痛みを感じにくくなります。しかし、それは時間が経てばまた痛くなります。
歪みに矯正
ある骨がある方向に歪んでいるから矯正します、という矯正方法があります。まず、なぜそっちに歪むのか? そしてそのように歪みを矯正したからといって、ベッドから立ち上がり、歩いて受付まで行く間に元通りになっていないのか? そんな疑問がふつふつと湧きあがります。病院にある牽引器も同じことです。引っ張っている時はいいですが、終わればまた重力がかかります。我々は重力がかかる生き物です。その状態で歪んでいる訳ですから、歪むにはそれなりの理由があります。その理由を無視して、手でボキボキしたりしても、そのように戻した矯正はすぐに戻ります。
姿勢分析により原因が見えてくる
じっと立ってもらうと、右に傾いている人、左にねじれている人など、人によってさまざまです。そこで反対向けに曲げたり、ねじったりしても治りません。また、背骨の〇番が右に歪んでいるから、、、という理由がありますが、背骨のブロック一つだけが勝手に動くはずはありません。姿勢分析では、なぜそのような左右非対称になってしまったのか、を分析します。生活様式やクセ、利き腕、利き脚などを考慮して、一つ一つ、原因へ近づくための謎解きをします。
動作分析により原因が見えてくる
立っている静止姿勢だけでは判断する情報が欠如しているので、動作を分析します。歩行や体幹の動きなどを動画で分析します。ここからは多くの情報が得られます。
原因にアプローチ
原因が分かれば、あとはどのようなアプローチにするかが決まります。原因がさまざまなので、治療方法も変わってきます。当院では、手技療法の種類、物理療法の種類が豊富なのが特徴です。たいていは、〇〇法や〇〇式といった単一のアプローチで治療院や整骨院をやっているところが多く見られますが、当院ではそのような単一の方法ではありません。それは単一の方法だと、術者は覚えることが少なくて簡単ですが、単一の方法では限界がすぐに来ます。治らないのです。ですので、日頃の研鑽がかなり大変ですが、複眼的方法でアプローチをしていきます。