当院のあたり前04

 手技は長年の経験と鋭敏な指先の感覚が必要です。指先に感じる感覚が病の原因を特定するセンサーの働きをします。そのような訓練をしてきた施術者があなたの大切なお身体を改善へと導きます。

繊細な指先のセンサー

指先の神経
私たちは皮下の状態を画像診断などで診ることはできません。その代り、指先の皮膚にあるメルケル円盤やマイスナー小体などの感覚神経を研ぎ澄まして、皮下から伝わる微妙な動きや硬さを触知します。人の指には数多くの感覚神経が存在します。ですから、私たちは目を閉じて物をつかんでも、おおよそどんなものかが分かるのです。
施術家の指
施術家は皮下の状態を指先の感覚神経を通じて触知します。そのため、表面の皮膚(表皮、ここには感覚神経は存在しません)が厚くなってしまうと、その下にある感覚神経まで微妙な動きや硬さが伝わりにくくなって、鈍くなります。すると、患者さんの皮下の状態が分かりにくく、強く押さなければならなくなります。肉体労働者やマッサージ屋さんで働く方の手はごつごつしています。しかし、このようになってしまっては感覚が鈍ってしまうので、極力皮膚が厚くならないように日常生活に注意を払っています。※強くマッサージする方は、どうしてもごつごつした手になってしまうので仕方ありません。
感覚トレーニング
患者さんの体にそっと触れるといろんな情報が得られます。温度、硬さ、湿気、動きなどです。このようなものを表面上の情報だけではなく、皮下の奥深くの状態を知るには、それ相当のトレーニングが必要です。体の内部はゆるやかではありますが、動いています。体液が移動しています。もちろん脈もあります。そのような状態を触知するにはセンサーをさらに研ぎ澄ます訓練が必要になります。
 よくコピー用紙のような紙を10枚重ねた一番下に髪の毛を置いて、上から手でなぞって髪の毛の位置を当てる、というようなものがあります。それは簡単に分かりますが、人の体から来る情報はそんな物理的な位置だけではありません。ですので、総合的な感覚を研ぎ澄ますトレーニングを常に行っております。この訓練は早い人でも数年、鈍い人だといつまでたっても分からない、という施術家もいます。
 当院では院長はこのようなトレーニングを積んでおりますので、ご安心ください。研ぎ澄まされた指先の感覚で、患者さんのお体の状態を観察させていただきます。