【私の視点】1年半以上も改善しない膝痛が胃の不調から来ていた ~三田市|西宮市|神戸市の整体・整骨・鍼灸~

膝の痛みがまさか胃から?

 一般の方々は今の病院(お医者さん)が言ったことを、そのまま信じ込む傾向にあります。

 もちろん、西洋医学は大きく発展してきていますし、痛みを引き起こすメカニズムも解明されてきてはいます。

 特に、応急処置(薬や注射で痛みを取る)や、最後の手段(膝を人工関節に取り換える)はなくてはならないものかもしれません。

 でも、そこに至るプロセスや、はたまた体全体のつながりに関しては無視した医学なのです。

 ところが、東洋医学はそうではありません。

 東洋医学は体のつながりを意識して、痛みの出る部位から遠く離れたところも治療対象にしています。

 東洋医学はもっと深く、現代のキネマティックチェーンと言われる筋・筋膜連鎖だけではなく、内臓と運動器の関わりも深い洞察で人の体を見ています。

 そのような症例を一つ上げてみましょう。


「ん? それは・・・膝ではない」

 1年半前に、ふとした動きから膝に痛みを訴えた女性がいらっしゃいました。何のことはない、普通のきっかけです。

 例のごとく整形外科を受診したらしいのです。

 そして「レントゲンでは異常はなし。筋肉か何かでしょうね」と湿布と痛み止めの処方でした。

 ところが、膝を曲げることも、伸ばして立つこともできなく、家事はご主人さんが代わりにしているというのです。

 スーパーへの買い物もできない。

 改善しないので、どうしたものかと当院へいらっしゃいました。

 いろんな徒手検査を行った結果、ここまで膝の症状が出る要因が考えられません。

 「膝ではないなぁ」

 そう感じたのです。


私、逆流性食道炎があるんです

 問診でお聞きした言葉でした。

 逆流性食道炎は「食道裂孔ヘルニア」によるものらしいのです。

食道裂孔ヘルニア

 その治療でタケキャブ錠を5年以上も服用しているというのです。

 「へぇ~」

 なかなか治りが悪いのは、そもそも膝に問題はないかもしれないのです。

 整形外科では、そもそもそんな不調は問診で聞きません。

 さらに、聞いたとしても、つながりが分からないので無視されます。

 「ふぅ~ん。内科に通ってるんやね。それでよし」と。

 こういう体をぶつ切りにした医療だとつながりが分からないのです。

 でも、東洋医学はそのつながりにずっと昔から気づいていたのです。


胃の経絡から分かること

足陽明胃経

 上の図はお分かりでしょうか?

 身体上にある胃に関係するツボを線で結んだものです。

「胃なのに体中?」

 そうお思いになるのも無理ありません。でも、体中に胃に関係するツボがあるのです。

 そして、注目して欲しいのは、足のところですね。

 膝を通っています。特に膝前と少し外側です。

 胃の調子が悪くなると、この経絡上付近に不調が出てくるのです。

 東洋医学は昔から分かっていました。


胃酸抑制剤は治すもの?

 さて、食道裂孔ヘルニアに話を戻します。

 胃酸抑制剤タケキャブは「食道裂孔ヘルニア」を治すものでしょうか?

 答えは大きなNoです。

 食道裂孔ヘルニアは、物理的、位置的な異常です。

 位置異常→胃酸過多・胃酸逆流→不快感

 この順で起こります。

 その病態を治すのに、みなさんならどうしますか?

 もちろん、一番左端の「位置異常」を正しませんか?

 ですが、なぜか今の医学では胃酸過多・胃酸逆流を抑えにかかるのです。

 ですが、食道裂孔ヘルニアがそのままでは、ずっとタケキャブを飲まないといけません。

 しかも、胃酸が多すぎる場合はまだしも、胃酸の量自体はヘルニアになる前と変わらないのに、逆流するからといって胃酸を減らせば、タンパク質、ミネラル、ビタミンなどの消化が落ちてしまい、長期的に栄養失調による不具合が出てきます。

胃腸

 タケキャブ錠を処方する時、胃酸の量を測ったのでしょうか?

 こんなことは今の医学では考えて薬を処方していません。

 で、そもそもヘルニアがおさまっていないので、ずっと不調のままだったのです。


この女性の本当の治療とは

 この方の治療はまず先に「食道裂孔ヘルニア」を改善させることです。

 ベッドで平らに寝ると、逆流して気持ち悪いというのですから。ベッドは少し傾斜をつけないといけないのです。

 こんな状態で5年以上も・・・

 今の医療では改善されていない方が多くいるんですね。

 食道裂孔ヘルニアは位置異常です。

 その位置を整体で整えることが膝の痛みを取る近道なのは、東洋医学が教えてくれています。


本当の医療人とは・・・

 医療人は論理的に物事を考える訓練をしなければいけません。

 タケキャブ錠が本当に治癒をもたらすものではないとことは明らかです。

 ですから、目の前の不快感をちょっと取るためだけに薬を飲ませるなら、その意義を患者さんに説明しなければ、患者さんは「これを飲んでいればいつかは治るかも」と思い込んでしまいます。

 でも、ずっと胃酸抑制剤を飲むと、次には違う問題が発生してくるのです。

 医療人はちゃんと患者さんの原因をもっと深く考えなければいけない存在だと思います。

 それは患者さんの人生を背負っていると言い換えてもいいからです。

 医療作業が日常になってしまい、論理的思考ができなくなると、治るどころか不調な日々をずっと過ごさせてしまうことになるのです。

 もう一度いいますが、私たちは患者さんの人生を背負っています。

 その覚悟がなければ、患者さんとのかかわりを持つ資格はないと思っています。


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